福井大学医学部附属病院 がん診療推進センター

がんゲノム
プロファイリング検査とは

がんゲノムプロファイリング検査は、がんに関連する多数の遺伝子を一度に調べる検査です。 手術や生検で採取した腫瘍組織や血液などを用いて解析を行い、その結果をもとに治療選択の参考となる情報を得ることを目的としています。

検査結果により、承認されている薬剤、臨床試験、または今後の治療方針の参考となる情報が得られることがあります。 一方で、検査を受けても、すべての患者さんで新たな治療選択肢が提案されるわけではありません。 また、候補として示される薬剤の中には、国内では未承認のものや、国内で承認されていても保険適用外のものが含まれる場合があります。 実際に新たな薬物療法に到達できる患者さんは、概ね5〜20%程度とされています。

また、検査の過程で、生まれつきの体質に関わる遺伝学的情報(いわゆる二次的所見)が示唆されることがあります。 治療の選択肢の参考となる情報を得るという本来の目的とは異なる情報となるため、その取り扱いについては、検査前にあらかじめご案内します。

当院では、病状やこれまでの治療、利用可能な検体の状況を踏まえて、患者さんごとに適した検査を検討しています。

固形がんの方へ

当院では、がんゲノムプロファイリング検査を固形がんに対する保険診療として以下に該当する方を対象として実施しており、先進医療Aとしてのがん遺伝子パネル検査には対応していません。

  • 標準的な治療法が確立されていない希少がんや原発不明がんの方
  • 標準治療が終了となった、もしくは終了が見込まれる固形がんの方
  • 1または2に該当し、全身状態や臓器機能が保たれ、本検査施行後にがん薬物療法の適応となる可能性が高いと主治医が判断した方

標準治療終了見込みの目安

なお、「標準治療終了見込み」は一律には決まりません。 がん種、病期、これまでの治療内容、治療効果、不耐容の有無、全身状態、臓器機能、今後選択可能な治療を踏まえて総合的に判断します。 検査の適否は、主治医とがんゲノム外来担当医が個別に検討します。標準治療終了見込みの目安については別ページをご参照ください。

がん遺伝子パネル検査

検査を行う際には、まず過去の手術や生検で得られた腫瘍組織が利用できるかを確認します。 十分な量と質の腫瘍組織がある場合には、通常は腫瘍組織を用いた検査を優先します。 一方で、利用可能な腫瘍組織がない場合、検体量が不足している場合、保存状態が不十分な場合、あるいは再生検が困難な場合には、血液を用いた検査を検討します。 当院で実施可能な各検査とその使い分けの目安については別ページをご参照ください。

造血器腫瘍・類縁疾患の方へ

当院では、造血器腫瘍・類縁疾患に対するがんゲノムプロファイリング検査として、ヘムサイトが使用可能です。

検査に用いる検体は、病態に応じて末梢血、骨髄液、組織、体腔液などから選択します。正常部位検体として、口腔粘膜または爪も採取します。

検査結果は、治療方針の検討だけでなく、診断やリスク評価の参考となることがあります。検査の適否やタイミングは、血液内科や小児科などの関係診療科と連携して判断します。対象となる疾患や詳しい適応については、別ページをご参照ください。

費用と注意点

費用は検体提出時と結果説明時にそれぞれ発生し、その自己負担額は、保険の負担割合や高額療養費制度の利用状況によって異なります。

  • 440,000円(初診時)
  • 120,000円(再診時)
  • α

(3割負担の場合、約17万円程度になります。
多くの方で高額療養費制度が適用になります。)

なお、検査後に提案された治療や追加検査にかかる費用は、この検査費用には含まれません。また、検査を行っても、すべての患者さんで新たな治療選択肢が得られるわけではありません。

検査結果が判明するまでには一定の期間(4〜7週間程度)を要します。検査の実施や結果説明の時期については、主治医またはがんゲノム外来でご案内します。 新たな治療候補が得られなかった場合にも、主治医と相談しながら、これまでの治療方針を踏まえて今後の治療を検討します。

ゲノム外来の受診方法

受診方法の詳細については、がんゲノム外来の案内ページをご参照ください。
主治医の先生を通じたご相談、必要書類、検体準備などについてご案内しています。

がんゲノム外来について